2020/08/20 12:44

民謡嫌いが逆転した日




僕が那覇国際通りでバイトをしていた頃。
まだ山形屋があって、昼休みになるとその細い裏道を緑が丘公園目指して良く通っていました。
と、そこに三線の音色と明るい歌声が響く一軒の民家がありました。
今日はそこの物語。
音につられ、ふらり立ち寄った僕を笑顔で迎え入れてくれたおじさん。
この人が通称シーサーさん。耳毛が特徴的で本当に動くシーサーのようです。
ある日、そこでシーサーさんのタクシードライバー仲間や古い友人ら、それに近所のゲストハウスの旅の若者が集う。
僕は当時最新のデジタルMTRとコンデンサーマイクを1本携えて。
『ちょっとピーク行ってるのでサンバは台所の前あたりまで下がってください』。
とか、簡単な配置を伝えて録音を開始した。
マイクスタンドは鍋の乗ったガスコンロのすぐ隣で、僕は湯気でマイクが痛まないか少し心配でした。
目の前には赤々としたマグロの刺身がてんこ盛り。
『え〜、これ見てごらん。NHKだよ。笑』。
後から酒持参で加わる人に決まってこう僕を紹介するシーサーさんがお茶目です。
結構皆さん僕のコンデンサーマイクが業務用に見えたようで、それを信じてしまっていたようです。
宴が始まり、酒が進むと次々に歌が繰り出されます。
酔いも回って酒甕を柄杓で叩き出す人や、『じゃあ仕事だから』と行って席を立つおじいさん。さっきまで随分泡盛を呑んでいたんだけど。。。
とにかく、愛すべき酔いどれたちの幸せすぎる宴の記録。
本物の、誰も記録を撮ろうとも思わなかった民謡の姿が、きっとこれだと思います。

特別感謝!シーサーさん

Bandcamp

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それからBASEでは沖縄の職人さんたちと協働で作った三線↓

BASE

私は家宝級と言っていますが、アート関係の友人はこの三線を見て。

『国宝になるね!』と。


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